自分自身に課した歯科医師としてのライフワークです。
学生時代将来どんな歯科医になりたいかと考えた時、疾患を予防できるようになりたい。また疾患があったとしても1本でも多く歯を残せ、治療後も健康な状態が長く続くような仕事がしたいと考えました。その答えの一つが歯周病の勉強でした。
歯周病科以外の分野でも同じ事を考えているとは思うが一番長く、そして一番患者さんの身近にいるように思えたのが大学の歯周病学講座だったのです。
水野デンタルクリニックは一般歯科医院なので、むし歯、根の治療、入れ歯、抜歯、小児歯科、顎関節症、矯正治療などなど、多岐にわたる要求に答えられるように研鑽してきたつもりであもありますが、歯周病や予防だけは専門医を名乗る以上恥ずかしい治療はできないと自分に言い聞かせております。
現在、歯周病は多くの方が知るメジャーな病気となりました。
成人では歯を失う原因の大きな割合を占めるため、カリエス(虫歯)と並ぶ歯科の二大疾患に数えられます。
しかし、診療室で実際患者さんと話をしてみると、歯周病に関して勘違いをされている方も多いようです。
そもそも「歯周病」ってなんであろうか?
重症な歯周病はかつて「歯槽膿漏」と呼ばれていました。
歯周病はその名の通り、「歯」の「周」りの病気です。
歯肉(歯ぐき)の炎症から始まり(歯肉炎)、やがて重症化すると「歯周炎」と呼ばれます。
歯周病の原因は、口の中の細菌由来の「プラーク(歯垢)」であり、プラークは「細菌」の塊で、カリエス(虫歯)の原因の一つでもあります。
口の健康を保つにはこのプラークをブラッシングなどで落とすことが必要となります。
歯周病も虫歯も歯の周囲を清潔に保てば決して発症することはないため、「生活習慣病」とも言えると思います。
また歯周病は糖尿病や肝臓疾患と同じように「沈黙の病気」とも言われています。
歯周病セルフチェック
上記は歯周病に多く認められる自覚症状ではありますが、よほど悪化して歯が揺れてきたり、極端な活動期で急性の炎症を起こさない限り、自覚症状といえば「歯ブラシをかけたら血がでた」「最近歯茎がムズムズする」くらいしかなく、初期~中等度くらいでは日常生活にはなんの不自由しません。
なので時間をかけて説明しても治療を望まない方や治療を中断し、その後大きな問題に発展してしまう方も少なくはありません。
痛くないのに治療を薦められた!と迷惑がる人の気持ちもよく解ります。
そんな厄介な病気であるにも関わらず、治療の結果や予後の維持は、私達の技術もさることながら、患者さんの努力、特に歯の周囲を清潔に保つことが大きな影響を与えるので、「生活習慣病」の治療とよく似ていると感じます。
歯科医の技術が大きく反映される、虫歯や根の治療、義歯や抜歯、他の歯科治療と根本的に違うのがこの点であると思います。
歯周病は患者さんと病院が2人3脚で取り組んでやっと結果がでる歯科の中では特殊な病気なのです。
水野デンタルクリニックは、この点を十分理解した上で慎重に治療にあたります。
歯周病って治るの?
現在では歯周病は、予防でき、治療も可能です。 大切なのは予防、診断、治療、そしてメンテナンスです。
水野デンタルクリニックの院長は、日本歯周病学会認定歯周病専門医ですので、安心してお任せください。
正しい歯ブラシの方法で毎日実行することです。歯の表面を歯垢のない清潔な状態にしておく事が何より大切なことです。
歯肉の中まで入っている歯石を完全に取り除き、さらに根の表面を滑らかにして炎症を引き起こす細菌を徹底的に除去することです。
傷んだ歯肉、骨を治療して健康に近い歯肉にすることです。
健康の保持のため歯科衛生士による専門的なクリーニングなどのメンテナンスを定期的に受けることです。